千春先生コラム操体法

原始感覚を引き出す😁😅

先日奈良の北村翰男先生の〖電話での施術〗に立ち会う機会を頂きました。温古堂にいる座骨神経痛で悩む女性に対して、北村先生が電話の指示で症状を改善させるための指導をすることになりました。映像もなく電話でどのように指導するのか、とても興味が湧きました。

その内容とは、本人が自分の身体に向ける気持ちを引き出して、つまり原始感覚を研ぎ澄ますための指導をすることだったようです。

「どんな様子?」「どこに痛みがある?」「どうするとつらい?」「どうすると痛みが減る?」「体が何を訴えているか考えましょう?」・・・・・・「痛みとかだけではない、小さな問題を見逃さないで。それをとらえないというのが、問題だよ。」「それを見るようにすれば、問題は減っていく。」「おさまるヨ。折り合いがつくから体さんに聞いてごらん。」・・・・

という感じで、体へのカウンセリングの様でした。痛みを感じていた本人も、一生懸命電話の向こうの先生に自分の状態を説明しようとしていました。そのことで客観視できたのでしょうか、自分の身体としっかり向きあっていたように思います。

およそ90分。「何となく痛みが薄らいだ気がします。気にならなくなりました。」と本人のその場での感想でしたが、翌朝に「今朝は何でもなくなりました」とメールが来ました。

敬三先生は操体法には本来形がない。原始感覚に従って行動するだけとあります。北村先生の一連のこの問いかけが、きっと鈍くなっている原始感覚を引き出しているのだと思います。こんな形もあるのだな、と勉強になりました。

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