明治30年生まれの先生が、昭和時代に操体法を伝える講演会を行った足跡がいろいろな雑誌に断片的に残されています。
日本操体学会発行の『イサキ』に連載されている「地湧きの思想①」からもその雰囲気は伝わってきます。
より突っ込んだ具体的なノウハウを知りたいと思っている人たちに、
「原理は簡単、痛い方から痛くない方に逃げればよいだけ」
「そうできているのだから仕方がない」
・・・とさらりとかわす敬三先生。
時代によって物事の教わり方、覚え方も違っているとは思いますが、これで令和時代を生きる人に伝わるのかな?と考えさせられます。
「一を聞いて十を知る、習うより慣れろ」と道を開いていった昔の人。
何もないところから工夫をしながら学んできたと思います。
今の時代は、誰かが作った土台、敷かれたレールの上で習っていきます。
感じることを大切にしている操体法ですが、感じたり考えたり想像したりすることが減ってきた現代の人たちに伝えるためには、工夫が必要だと感じています。
先週土曜日から、『万病を治せる妙療法』をテキストにした新たな勉強会を始めました(「現場で生かす操体法学習会」)。
いろいろな運動の指導現場に携わる6名での学習会。それぞれの視点から操体法への取り組みを考え、操体の原点を探る学びになりました。
新しい仲間と、今だからこその操体法の学び方を作り上げていきたいと思っています。
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