操体法橋本敬三

体はつながっている 肩こり編

敬三先生の力学的連動相関と治療の原稿に、「肩甲間部にテンダーネスを感ずるとき、掌を上向けにして肘部で手首を肩に押し付けるように屈曲させておいて、静かに前腕を伸展させてゆき、快適な極限において瞬間的に脱力させれば、肩甲間部のテンダーネスは消える。この前腕の運動が肩甲間部の背筋に力学的に連動してゆくのである。」と残されている。

 操体法を長く実践していれば、その動きの中に快適な極限を感じることができるようになるけれど、なかなか自分一人で見つけるのは難しいように思います。昨日一生懸命窓ふきをして腕や肩回りが筋肉痛でつらいという女性に、サポートしながらこの操法を実践してみました。効果抜群。このほかにも座位での基本の操法を行って、「嘘のようにからだが楽になった。やっぱりすごいね。」と操体法の効果に感激しました。

筋肉はつながっていて、その緊張をとることで骨格の歪みを正す(もとにかえす)のが目的ですが、ちょうどよい連動を引き出すには、重心移動や意識の向け方を加えることが、コツのようです。最近は筋肉と動きをイラストで表す本が沢山あります。動きをイメージするには、それらを見ることも手助けになりそうです。ただし、本人の気持ちよいという感覚を基盤に置くことを忘れてはなりません。

問題を見つけ、それを解決する力学的連動を導くこと、奥が深くて、むつかしいこともありますが、とっても面白いと思います。そんな体にそなわっている力を一緒に勉強してみませんか?

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